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株式会社エルドランド

首都圏億ション市場分析レポート

2010年2月18日

概況
現在、首都圏の億ション市場については、リーマンショック以来相次ぐ独立系デベロッパーの倒産により、現在大手デベロッパーの供給独占状態が続いている。
また、完成済み在庫に関していえば、体力のないデベロッパーは、大幅値引きにより既に大部分を処分してしまった模様である。体力のある大手財閥系デベロッパーについても、一時期、市場のパニック売りの流れの中で、大幅値引きして販売するケースもあったものの、現在はだいぶ落ち着いてきており、無理に売らないというスタンスを貫くデベロッパーも散見される。
マンション市場全体の流れも09年の第二四半期ごろより市場全体に底打ち感が出てき始めたことも影響し、各社一時期の大幅値引きについては慎重姿勢を示し始めている。
ただその中でも、竣工後1年を過ぎてもいまだ売れない1億超えの物件は数多く存在し、そうした物件の維持管理負担面や、長期化する在庫リスクを重く見て、エリアや物件によっては、個別の対応を柔軟に行う場面も出てくると思われる。

大手デベロッパーの動向

  重点エリア 販売状況
三井不動産 都心全域及び周辺エリア 09年後半より販売は持ち直しつつあり、エリアによっては積極的な販売戦略を押し進めている。
三菱地所 都心23区と周辺エリア かなりの広域にわたり、売れ残り住戸が点在している模様。場所によっては大幅値引きを断行している模様。
住友不動産 都心全域及び周辺エリア 湾岸エリア及び山手線沿線にかなりの高額物件の残戸を有している様子。値引きについて慎重路線を崩さず。
東京建物   ブリリアシリーズは湾岸エリアの商品を中心に販売は苦戦。
野村不動産 都心部及び周辺エリア厳選 プラウドシリーズは依然好調。エリア厳選戦略が功を奏している模様。
東急不動産 都心及び東急沿線 郊外・東急沿線を中心に、ミドル向け住戸の販売に注力。
大京 首都圏全エリア 高額物件については、既に大幅値引きを断行し、大方さばけている様子。今後の仕込みに注目。



現在の在庫状況(都心エリア限定)

三菱地所


建物名
場所 総戸数 延床面積 販売価格
パークハウス代々木参宮橋 渋谷区代々木4丁目 20戸
8戸販売
50.32 m2
103.33 m2
4980万円〜
13980万円
麹町パークハウス 千代田区麹町4丁目 70戸
23戸販売
53.61 m2
135.89 m2
5400万円〜
25800万円
麻布台パークハウス 港区麻布台2丁目 165戸
7戸販売
61.99 m2
163.35 m2
8100万円〜
30900万円
パークハウス一番町 千代田区一番町 24戸
2戸販売
91.46 m2
94.50 m2
13100万円〜
14600万円
広尾ガーデンフォレスト 渋谷区広尾4丁目 474戸
28戸販売
58.75 m2
197.05 m2
8810万円〜
59900万円
パークハウス護国寺 文京区大塚6丁目 37戸
6戸販売
54.61 m2
83.32 m2
4490万円〜
12900万円
パークハウス市谷仲之町プレイス 新宿区市谷仲之町 49戸
11戸販売
60.26 m2
109.58 m2
5950万円〜
16400万円
元麻布パークハウス 港区元麻布3丁目 17戸
2戸販売
96.30 m2
110.30 m2
18900万円〜
25800万円
乃木坂パークハウス 港区赤坂8丁目 42戸
3戸販売
88.31 m2
176.87 m2
14280万円〜
16100万円
南青山パークハウス 港区南青山6丁目 30戸
4戸販売
101.47 m2
121.35 m2
11980万円〜
15980万円
パークハウスフォレストリエ 世田谷区千歳台1丁目 229戸
12戸販売
72.74 m2
110.26 m2
5150万円〜
12340万円
パークハウス等々力 世田谷区等々力1丁目 21戸
5戸販売
96.30 m2
130.43 m2
8980万円〜
22580万円
パークハウス用賀三条通り 世田谷区上用賀5丁目 23戸
1戸販売
98.52 m2 10500万円
パークハウス上野毛四丁目 世田谷区上野毛4丁目 19戸
6戸販売
73.25 m2
132.25 m2
5880万円〜
20490万円
パークハウス瀬田一丁目 世田谷区瀬田1丁目 14戸
4戸販売
73.51 m2
104.28 m2
7800万円〜
14800万円
パークハウス新町桜雅 世田谷区新町1丁目 17戸
3戸販売
109.81 m2
120.16 m2
18000万円〜
20700万円
パークハウス学芸大学 世田谷区下馬3丁目 24戸
9戸販売
44.12 m2
95.14 m2
4890万円〜
12540万円
パークハウス浜田山一丁目 杉並区浜田山1丁目 16戸
5戸販売
104.89 m2
121.31 m2
12300万円〜
19980万円

具体例
広尾ガーデンフォレスト
平成21年7月竣工済
東京メトロ日比谷線「広尾」駅
徒歩9分、474戸の大規模物件
広尾という都内有数の高級住宅街に位置する希少性の高い物件である。もっとも本物件については、50年という地上権設定の定期借地権物件の為、大幅な値引き交渉が可能と思われる。



住友不動産


建物名
場所 総戸数 延床面積 販売価格
ワールドシティタワーズ 港区港南4丁目 2090戸
17戸販売
64.50 m2
150.08 m2
7180万円〜
19800万円
シティタワー九段下 千代田区飯田橋2丁目 90戸
1戸販売
81.96 m2 11600万円
グランドヒルズ成城 世田谷区成城1丁目 36戸
8戸販売
79.61 m2
126.28 m2
8900万円〜
18550万円
シティハウス世田谷代田 世田谷区代田3丁目 31戸
3戸販売
75.93 m2
85.20 m2
8100万円〜
8450万円
シティハウス浜田山ガーデン 杉並区浜田山4丁目 45戸
3戸販売
64.36 m2
108.14 m2
7000万円〜
12800万円
シティハウス南大塚 豊島区南大塚2丁目 53戸
2戸販売
92.44 m2
93.04 m2
12300万円〜
15000万円
常盤台ガーデンソサエティ 板橋区前野町2丁目 419戸
販売予定
62.65 m2
106.30 m2
未定


野村不動産


建物名
場所 総戸数 延床面積 販売価格
プラウドタワー千代田富士見 千代田区富士見2丁目 414戸
1戸販売
150.43 m2 34500万円
プラウド元麻布 港区元麻布2丁目 32戸
12戸販売
112.16 m2
211.56 m2
23500万円〜
75000万円
プラウド松涛 渋谷区松涛1丁目 21戸
2戸販売
127.71 m2
164.90 m2
32000万円〜
60000万円
THE TOYOSU TOWER 江東区豊洲3丁目 825戸
4戸販売
92.14 m2
142.44 m2
12340万円〜
27000万円



三井不動産


建物名
場所 総戸数 延床面積 販売価格
ウェリス高輪 港区高輪1丁目 51戸
4戸販売
68.09 m2
103.03 m2
7880万円〜
15630万円
パークコート赤坂ザタワー 港区赤坂4丁目 518戸
12戸販売
70.68 m2
171.25 m2
9420万円〜
46600万円
パークコート高輪フォレストレジデンス 港区高輪2丁目 21戸
3戸販売
80.33 m2
90.80 m2
11650万円〜
14900万円
パークコート虎ノ門愛宕タワー 港区虎ノ門3丁目 230戸
2戸販売
122.43 m2
124.60 m2
23800万円〜
25800万円
パークコート神楽坂 新宿区赤城元町 78戸
販売予定
57.15 m2
117.38 m2
5200万円〜
12900万円
パークマンション代官山 渋谷区猿楽町 10戸
2戸販売
95.47 m2
115.63 m2
18000万円〜
21000万円
パークタワーグランスカイ 品川区東五反田2丁目 736戸
5販売
41.36 m2
108.55 m2
4380万円〜
15180万円



東京建物


建物名
場所 総戸数 延床面積 販売価格
Brillia有明sky tower 江東区有明1丁目 1089戸
販売予定
39.48 m2
168.64 m2
2700万円〜
22000万円
Brilliaマーレ有明 江東区有明1丁目 1085戸
18戸販売
40.80 m2
124.70 m2
3300万円〜
18400万円
Brillia大和郷 文京区本駒込6丁目 26戸
7戸販売
61.38 m2
134.90 m2
8000万円〜
27800万円



値引き状況

大手デベロッパー各社ヒアリングによると、値引きについては、各事案ごと個別対応という姿勢が多く、値引き状況についてはトップシークレットである。
具体的な購入交渉に入って初めて、正確な値引き額の交渉が始まる為、実際の販売価格の全容が見えにくい現状となっている。

今後の材料確保戦略

  1. 大手デベロッパーとの関係強化
    現在の億ション市場は、体力のある大手デベロッパーにプレーヤーが限られるため、財閥系を中心とした大手に的を絞り、コネクションを強化していくのが効率的である。
    また、実際の販売会社よりも、値引きなどについての裁量権は強いため、直接交渉することによりスムーズな物件取得ができる。
  2. 大手不販及び販売会社との連携強化
    不販や販売会社を囲い込み、業者情報の強化を図り、実際の販売状況や在庫状況を正確に把握することが重要である。表に出てくるデータと実際の数字との乖離を埋めるためにも現場の担当者との連携強化が必要となる。
  3. 地域ごとの詳細データの収集・分析
    各デベロッパーの販売方針は頻繁に更新されるため、常に最新の販売状況の把握が必要となる。また現在の残戸状況についても、地域ごとの詳細データの整理を進め、顧客のニーズに的確に答えられる体制作りが必要である。
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